· 

東洋医学研究所®ホームページにおける健康チェック表の検討(3)(金沢大会)

愛知地方会 東洋医学研究所®

角村 幸治、山田 篤、中村 覚、黒野 保三

 

【目的】

  東洋医学研究所®では、これまでに東洋医学研究所®ホームページ(http//www.touyouigaku.org 以下HPと略す)を利用した健康チェック表の有用性を報告してきた。今回、HPを介して送信してきた健康チェック表と共に記載があった最も気になる症状(以下主訴と略す)を解析した結果、興味ある結果が得られたので報告する。

【方法】

  期間は、2002年12月18日~2006年5月19日とした。対象は、HP上の健康チェック表を行った644名の内、健康チェック表と共に主訴が記載してあった472名とした。項目は、性別分類、年齢別分類、主訴別分類について検討した。

【結果】性別では男性107名、女性291名の3対7の割合であった。年齢では10~79歳、平均年齢32.9±12歳、年齢分布では20歳・30歳代が多かった。主訴で最も多かったのは胃の症状の74例、次いで肩こり48例、体がだるい42例、肋間神経痛41例、頭痛38例であった。

【考察】

  今回の結果ではHPを利用して健康チェック表を行った人の多くが胃の症状を有していることがわかった。また、鍼灸院に来院する患者は運動器系の愁訴が多く、胃症状に関する愁訴が少ない。このことは、胃の症状に対する鍼治療の有効性についての証明、認知が低いことが考えられた。

【結語】

  HP上で行った健康チェック表と共に記載されている主訴を調査した。その結果、HPを利用して健康チェック表を行った人の多くが胃の症状を有していることがわかった。

今後、HP内に胃に関する情報を増やすことなどが鍼灸の認知を高め、鍼灸院来院に結びつくものと思われた。

 

キーワード:健康チェック表、インターネット、胃症状