日時:平成25年2月3日 午前9時30分~午後3時
場所:名古屋市立大学医学部教育棟2F 第1講義室
内容
1)基礎生理学
(公社)生体制御学会研究部長 皆川宗徳 先生
「心拍変動解析による鍼刺激に対する自律神経反応の評価」と題し、スライドを使用し、2012年12月に自律神経雑誌に掲載された黒野保三先生の「心拍変動解析による鍼刺激に対する自律神経反応の評価―腹部鍼刺激に対する自律神経反応の評価―」が発表されるまでの、研究の基礎や経緯について詳細な説明がなされた。鍼治療の治効メカニズムにおける自律神経の働きのなかでも、副交感神経の特徴と作用機序を理解するための情報が示された。
2)痛みの基礎 (社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋市立東部医療センター名誉院長
(公社)日本女医医会会長 津田喬子 先生
「痛みとこころ」と題し、痛みの局所で起こる反応とそれを脳で認識し伝えていく機構について説明がなされました。また、痛みが急性期から慢性期に移行するときの仕組みや治療する時に考えなければいけないことについて、こころとして捉えられる脳の仕組みを加味した疼痛抑制の機序について示唆されました。
3)疼痛疾患の基礎・臨床、診断と治療
(公社)生体制御学会監事
(公社)生体制御学会研究部疼痛疾患班班長 河瀬美之 先生
「腰痛に対する徒手検査」と題し、生体制御学会のホームページからダウンロードできる腰痛に対する徒手検査記録表を用い、徒手検査の意義や行い方が説明されました。その後、代表者に徒手検査を行い、腰痛に対するアプローチ法が行われました。
4)疼痛疾患に対する症例報告及び症例検討
臨床鍼灸医学研究会会員 近藤利夫 先生
「腰下肢痛に対する鍼治療の検討―薬剤の副作用の可能性がある自律神経失調症症状を伴った一症例―」と題した症例が報告され、その後、活発な質疑応答があった。
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