日時:平成28年2月7日(日) 午前9時30分~午後4時00分
会場:名古屋市立大学医学部医学部研究棟11F 講義室B
内容
1)生理学トピックス
(公社)生体制御学会会長
(公社)生体制御学会研究部長 皆川宗徳 先生
「自律神経機能評価研究について」と題し、黒野保三先生と名古屋市立大学大学院医学研究科医学・医療教育学分野教授の早野順一郎先生との共同研究で、鍼刺激に対する自律神経反応の評価研究を多角的に行い、その結果を国内外に5編の論文を報告されました。
この論文の基本となるのが、黒野保三先生が提唱されました筋膜上圧刺激であり、筋膜上圧刺激の基礎生理学的な考え方を、黒野保三先生が行われた基礎研究をもとに分かりやすく説明して下さいました。
2)神経科学の基礎4 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏 先生
「体性感覚」と題し、固有感覚を中心に人間の感覚に関わる受容体について、その受容体の種類や性質の違いを理解しやすい図や例などを用い説明していただきました。神経系においては神経線維の構造や特性などを示し、大脳皮質の体性感覚野のマッピングやデルマトームの理解につながる説明をしていただきました。
3)循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 加納俊弘 先生
「血圧測定の意義4」と題し、コロトコフ音記録計の血流パターンからみた病態の把握や意義をコロトコフ音の記録図と臨床経験をもとに、注意するべき点についても詳細に述べられました。また、起立性低血圧にコロトコフ音記録計と健康チェック表とシェロング起立試験を用いた鍼治療の症例も紹介していただきました。
4)循環器疾患に対する症例報告及び症例検討
臨床鍼灸医学研究会会員 近藤敏夫 先生
「母指の痛みに対する鍼治療の検討‐低血圧症状の改善が見られた一症例‐」と題して症例検討が行われ、活発な質疑応答がありました。
5)鍼灸学校学生向け企画
婦人科疾患の基礎と臨床
明生鍼灸院副院長 木津正義 先生
「不妊のための鍼灸 子宮の環境について」と題して、子宮の環境について学生にもわかりやすいような基礎的内容から、妊娠にいたるに必要な子宮の環境について詳細に説明され、治療方法や手技も動画を使って説明してくださいました。
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