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第279回定例講習会

日時:平成28年3月6日(日) 午前9時30分~午後4時00分

会場:名古屋市立大学医学部医学部研究棟11F 講義室B

内容

山田 篤 先生
山田 篤 先生

1)生理学トピックス

名古屋市立大学大学院医学研究科 医学・医療教育学分野研究員

(公社)生体制御学会経理部長  山田 篤 先生

「心拍変動について(4)」と題し、心拍変動の基礎から振り返り、心拍のゆらぎがおこる生理的なメカニズムについて詳細な説明がなされました。心拍の変動を解析することによって自律神経活動を客観的に評価できることを利用して、鍼刺激による自律神経に対する作用について経穴の特異性や効果の持続時間から評価できることを示されました。さらに、会場からの質問から、今後の鍼灸治療における自律神経作用の評価の重要性を説明されました。 

 

岩瀬 敏 先生
岩瀬 敏 先生

2)神経科学の基礎5 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座

愛知医科大学医学部生理学講座教授   岩瀬 敏 先生

「神経科学の基礎5 運動と高次機能」と題し、大脳皮質における機能局在について説明をいただきました。前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉における詳細な機能とその特徴について、その部位の障害でおきる症状などから、より機能局在の理解を深める説明をいただきました。また、意識や情動を理解するための脳の働きについても示されました。

 

加納俊弘 先生
加納俊弘 先生

3)循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療

(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 加納俊弘 先生

「血圧測定の意義5」と題し、血圧の左右差からみえる病態について、血管の走行を理解する解剖を基に臨床で注意すべき点について詳細に述べられました。また、閉塞性動脈硬化症で特徴的にみられる下肢の血圧についても説明いただきました。

高橋清吾 先生
高橋清吾 先生

4)循環器疾患に対する症例報告及び症例検討

愛知漢方鍼医会代表 高橋清吾 先生

「精と不安神経症」と題して、精は血を司り血を介して不安神経症になると考えることから、循環器疾患を考えるうえで必要な血を精との関係で説明され、その後、活発な質疑応答がありました。。

 

 

木津正義  先生
木津正義 先生

5)鍼灸学校学生向け企画

婦人科疾患の基礎と臨床

明生鍼灸院副院長  木津正義 先生

「不妊のための鍼灸 自律神経について」と題して、抑うつ症状と不妊患者との関係を調べた研究から、鍼灸治療の目的について説明がなされた。また、妊娠中の鍼治療において安全性を確保する注意点について詳細な説明がなされました。