日時:平成29年2月5日(日) 午前9時30分~午後4時
会場:名古屋市立大学医学部研究棟11F 講義室B
内容
1) 神経科学の基礎7 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏 先生
「感覚神経1」と題し、味覚・嗅覚・視覚における、それぞれの感知機構から中枢経路まで詳細な説明がなされました。特に視覚における神経経路の障害から病態を推測するなど、今後の臨床との関わりの基礎を示して頂きました。
2)神経科学の基礎8 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学医学部生理学講座教授 岩瀬 敏 先生
「感覚神経2」と題し、聴覚・平衡感覚・体性感覚における、それぞれの感知機構から中枢経路まで詳細な説明がなされました。聴覚では音の三要素の感知機構ともたらされる効能との関連を用いて病態把握ができる例を用いて、臨床との関わりを示して頂きました。また、体性感覚については刺激の違いから脳に投射される部位の特徴をあらためて教えていただき、病態把握における基礎の重要性を示していただきました。
3)循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 加納俊弘 先生
「脈波について」と題し、脈波を形成する心臓と脈管の機能を示されました。その後、脈波検査としてのAIと言われる圧脈波の波形分析が示唆する意味について説明していただきました。理解を深めるために脈波を図でわかりやすく示され、また目が不自由な方でも理解できるように、手で触ってわかる脈波を立体的にあらわした資料を用いて、全員が理解できるようにしていただきました。
4)婦人科疾患に対する症例報告及び症例検討
臨床鍼灸医学研究会会員 河瀬 美之 先生
「不定愁訴を伴う不妊症に対する鍼治療の一症例 -妊娠から出産まで経過を観察できた症例-」と題し、黒野式全身調整穴に筋膜上圧刺激を用いて長期にわたりフォローできた症例を報告頂きました。治療だけでなく体調維持として積極的に用いることができることを示唆され、その後、活発な質疑応答がなされました。
5)鍼灸学校学生向け企画
婦人科疾患の基礎と臨床
明生鍼灸院副院長 木津 正義 先生
「各論3 妊娠・出産と鍼灸治療」と題して、妊娠・出産における身体の変化と鍼灸治療のターゲットになりえる例を紹介されその可能性を示して頂ました。その後、活発な質問があり、たくさんの疑問点について答えて頂きました。
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